競争が激しい小売業界。他の業種と比較すると参入障壁が低いのがその理由です。
そんな競争が激しい小売業で世界最大の売上高を誇るのがウォルマート・ストアーズ(WMT)です
売上高は4年連続世界1位!
ウォルマートの売上高48213千万ドルと日本円で約51兆円となります。51兆円という売上高はロシアの1年間の歳入と同じくらいの規模となりますので規模の大きさが伺えます。
ちなみに日本の小売業の上位は
1位:イオン 約8.1兆円
2位:セブン&アイ・ホールディングス 約6兆円
3位:ファーストリテイリング 約1.7兆円
4位:ヤマダ電機 約1.6兆円
5位:三越伊勢丹ホールディングス 1.2兆円
となっており、日本企業のトップ5位の売上高を全て加えてもウォルマートの売上高にはかないません
アメリカ小売業には暗いニュースが・・・
現在アメリカの小売業はAmazon等のネット通販に押され非常に厳しい状況となっています。アメリカの数百に及ぶショッピングモールが危機に瀕しており先日のヤフーニュースでは小売業の状況を以下のように伝えています
今年に入ってから、JCペニーやメイシーズ、シアーズ、アメリカン・アパレル、ザ・リミテッド、アバクロンビー&フィッチなどのアメリカの小売業は相次いで閉店を公表した。その店舗数は、計1500店舗以上に上る。その大半が数カ月以内に実際に閉鎖される。業界内で「Aランク」や「Bランク」に位置付けられるアメリカ国内の売り上げ好調なモールの多くは、こうした動きの影響を受けずに済むだろう。
しかし、「Cランク」や「Dランク」に位置付けられたモールは、大きな影響を受けそうだ。
更に著名投資家ウォーレン・バフェットは昨年ウォルマート・ストアーズの株式の多くを売却しており
「リアルな小売業者は大手のオンラインビジネスとの競争の中で苦戦している」
と語っています。
ウォルマートもeコマース対策を行っています。昨年30億ドルとう金額でオンライン専門ショッピングサイト、Jet.comを買収しました(Jet.comは顧客から年会費を得ることで、日用品をアマゾンより安く販売するビジネスモデルを展開しており打倒アマゾンを目指しています)
しかし、オンラインでの売上高は
アマゾン: 約12兆3000億円
ウォルマート・ストアーズ 約1兆5700億円
と、オンラインの売上高にはアマゾンに大きく差をつけられています。
小売業への投資は難しいがウォルマートは別格?
オンラインでの売り上げではアマゾンの10分の1位の規模ではありますが、Jet.comの買収でどこまでアマゾンに迫ることができるか?またリアル店舗とオンラインの融合
を顧客の利便性としてどこまで実現できるか?はこれからということになるでしょう。
投資対象とした場合のウォルマート
ウォルマートの主な指標
株価:71.83ドル
PER:16.44倍
配当利回り:2.83%
好調なアメリカ市場の中でPER16倍というのは割安と見えるかもしれませんが、ウォルマートのPERの推移は
2013年:13.93倍
2014年:15.38倍
2015年:17.07倍
2016年:14.48倍
となっており、現在の株価が割安とはいえないでしょう
現在の配当利回りは2.83%とそこまで高配当銘柄とはいえません。しかしウォルマート・ストアーズは43年連続増配銘柄ですので長期保有&配当再投資を行えば魅力的な銘柄といえるでしょう
今後アマゾンをはじめオンラインでの競合相手に存在感を
示し続けることができればですが
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